【モズモズコラム】「モズクジャム、ウエハラさんへあげて」と奴は言ったよ

2月 5, 2020 モズク, モズクの話

【モズモズコラム】「モズクジャム、ウエハラさんへあげて」と奴は言ったよ

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  もう15年くらい前の話。「もずくの日」イベントを那覇市内で済ませ、その足で、勝連漁協へ走った。そこでも漁協主催の「もずくの日」が地域挙げて開催されていた。

 勝連漁協では地域の恒例行事に育ちつつあり、首長や地域選出の県議会議員、そして地域自治体の議員さんも大勢参加していた。また、地元の中学生もブラスバンドや演劇にも参加し、それを応援する父母もいて、会場は盛り上がっていた。

 モズクフコイダン、モズクパン、モズク天ぷらなどの即売会もあり、いかにも田舎の催し然としていて、そのような雰囲気の場所でめぼしい商品を見つけ買いこむのも楽しかった。

 その会場に県職員のAも来ていた。Aは出世した公務員の部類。

 「担当をはずれても地域のイベントには来るのか、出世する人間はやはり違う」

とウエハラは感心した。

 そんな時、一人の漁師がAに近づいてきた。この漁師はAと旧知らしい。

 「やあ、Aさん、久しぶり」

と漁師は笑顔で挨拶をかわし、いかにも手作り風の物体が入った容器をポケから取り出した。漁師はモズク漁師だった。

 「モズクでジャムを作った。はちみつは入っておらず、高級感に欠けるけど、うまいよ。持って行って」

 Aは、

「原付で来たんで持てないから、ウエハラへあげて」

とモズク漁師へ言い、漁師自作のモズクジャムはウエハラの手へ一瞬のうちに渡されることとなった。モズクジャムはモズク独自の粘度はあるが、なんとも中途半端な粘度だ。砂糖の甘みがする黒い物体だった。

 「ジャムにはペクチンを入れるんじゃー!!」

と家へ帰り、味見をし、ウエハラ、モズク漁師へ教えたかった。

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