需要無いのに新商品作るって モズク加工品の新商品は売れるジャンルで勝負して


「お前がこれから売り出そうとしている商品のカテゴリーって、本当に需要あるの?」
とボスに聞かれた。
「ウウッ」
と詰まってしまったオレ。
「需要こんなにあります」
って大きな声で言えなかったな。
商品開発の際、そのジャンルの需要調査をする。そして、需要があるなら、開発にチャレンジするのだが、沖縄県の場合、思い付きでスタートする場合がほとんど。島魚の一夜干しもそうだ。地元新聞で大々的に取り上げられた。お披露目の日には、市長もおとずれ、
「地域の漁獲物を一夜干しに加工するとはすばらしいい。これを機に沿岸漁業がますます発展してほしい」
と激励した。
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でも、うえはらのリサーチによると、那覇市の1人当たりの塩干魚商品額は全国平均の20%しかない(上から2番目の図、本誌表紙掲載)、ビジネスにするには不可能なレベル。
もともと需要が無いのだ。この商品企画には市も入っており、事前にリサーチしたとは考えられない。研究不足のそしりをまぬがれないだろう。
商品企画は、「ボーッとして、生きてーんじゃねーよ」。需要がないのに、商品をつくってはいけません。