山忠の3連カップから、現在のモズク市場規模を推計する–448億4088万円(工場出荷額224億2044万円)

山忠の3連カップから、現在のモズク市場規模を推計する–
先ほどの3連タイプの固形量計算から、現在のモズク市場規模を推計してみよう。
1、まず、本土へ出荷した分の原料モズクはすべて味付けカップモズク原料になると仮定する。
2、本土加工業者のモズク加工品の1個当たりの固形量(モズク重量)は山忠食品の割合と同程度と仮定する。
3、本土出荷分比率は2011年の上原の研究による(※注1)。
4、モズク加工業の原料投下比率を使う。
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・山忠食品3連のプライス118円→モズク固形量36g(12gx3個)
118円:36g だから、1g3.28円。
10g=32.8円
100g=328円
1㎏=3280円
今期のオキナワモズクの浜値が1㎏300円だったが、小売市場では約11となっている。本土加工業者は末端価格の高騰を抑えるために工場在庫分を優先して消化し、さらに調味液の水分の割合を例年よりも増やし、固形量(モズク)の調整に苦労している状況が分かる。
・2019年オキナワモズク生産量=1万5190トン
・本土出荷分はその9割(※2)
・本土出荷オキナワモズク=1万3671トン
原料1万3671トン×3280000円(1トンに対する原料比率)
=448億4088万円
となった。
末端市場規模は448億4088万円で、工場出荷額はその半分とみられることから、工場出荷額は224億2044億円となった。
※注1 本誌編集長の上原政幸は「モズク養殖業分析用産業連関表の構築とその潜在市場の分析山忠の3連カップから、現在のモズク市場規模を推計する–、並びに政策的含意の研究」を2011年執筆し、同年と、2013年の地域漁業学会(鹿児島大学で開催)で口頭発表した。